Daily K-Scale 0568
よみたいときに よめば よゐ
有機フッ素化合物。
パーフルオロオクタン酸(PFOA)という有機フッ素化合物をご存知ですか。調理器具や繊維製品などに焦げや汚れがつかないようにする加工や撥水剤などフッ素関連製品の製造過程から放出されると考えられている物質です。最近では、動物実験によって発ガンとの関連などの毒性が指摘されています。
この危険な物質による水質汚染が大阪市とその周辺で広がっているという調査結果が京大の小泉昭夫教授(環境衛生学)らのグループから発表されました。その報告によると汚染は高濃度で、住民の血中濃度も高くなっているといいます。
2003年に行われた調査によって、通常は水1リットル中にせいぜい数ナノグラムくらいだという有機フッ素の含有量が、大阪市の淀川で140ナノグラム、淀川の支流である安威川にある下水処理場周辺では6万7千~8万7千ナノグラムという世界最悪レベルの汚染が確認されています。また、全国の10地域の人たち(サンプル合計200人)の血中濃度を調べた結果、京都、大阪、西宮各市の濃度が目だって高いこともわかりました。
大阪市の水道水中のPFOA濃度は仙台市など他地域の300倍にも達するそうで、人体汚染は飲料水が一因ではないか、とみられています。さらに、安威川周辺の2つの井戸の水を調査したところ、1リットル中にそれぞれ8300ナノグラムと5万7千ナノグラムのPFOAが検出され、地下水汚染が広がっている可能性もあることが分かってきました。
PFOAの毒性は、まだまだよく分かっていないことが多いのですが、人体に蓄積されやすく、血中濃度が高くなる傾向があるといいます。最近では、世界各国で懸念が高まり、新たな汚染物質として注目されています。そんな中、米国では500ナノグラムを超えた時点で企業が飲料水の浄化などを行うことになっているそうです。
次々に得体の知れない有害物質が登場しますが、ある程度、汚染が進まないと表面に出てこない…という問題があります。表面化した頃には手遅れ…そんな深刻な事態だけは避けたいものですね。
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