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2007年5月27日 (日)

Daily K-Scale 0573

よみたいときに よめば よゐ

何が大切なのかを見据えること。

 一人を殺せば犯罪者だが、百万人を殺せば英雄だ。

 チャップリンは、『チャップリンの殺人狂』で、こんなセリフを語りました。まさに「戦争」とは何かを示唆した言葉だと思います。今や、ボタンを押すだけで、何百人、何千人、いわんや何万人もの人たちを一瞬にして殺戮することのできるテクノロジーが開発されています。もし、ボタンを押した側が勝利したとするならば、ボタンを押した者、押すように命令を下した者は「英雄」となるでしょう。決して犯罪者とは言われません。一方、ボタンを押した側が敗北したら、「大量殺戮者」「悪魔」のレッテルが貼られることでしょう。昔から「勝てば官軍、負ければ賊軍」という言葉があるように、ホロコーストは犯罪で、原爆投下は作戦として認知されてしまうのです。どちらも「人類の大罪」に変わりないのに。

 憲法9条が危機に瀕しています。いや、「憲法9条」というものがどうだこうだ、ということではないのです。「戦争放棄」が危機に瀕しているのではないだろうか、と言いたいのです。みんな「憲法9条」という名称で呼びますが、ぼくは「戦争放棄」と言いたいです。「憲法9条」と呼んでしまうから、アメリカによって強制されたとか、の意見が出て、本当に大切にしなければならない「戦争放棄」の意味が薄れてしまうのではないでしょうか。問題にしなければならないのは、守らなければならないのは「戦争放棄」のはずなのですから。名称に惑わされて論点を見間違ってはいけません。

 「戦争放棄」と言われて、異論を唱える人はほとんどいないでしょう。誰がつくった憲法でもいいかもしれない。新しい憲法をつくってもいいし、このままの憲法を守り続けてもいいでしょう。大切なことは、「戦争を憎み、それを放棄し続けることを宣言しておくこと」だと思うのです。

 百万人を殺して生まれる英雄が、のうのうとのさばる世界なんてイヤです。ましてや、その英雄が戦争によって、なんらかの利権を得るなんて信じられません。でも、今、世界が、そんな方向に向かっているような気がして…とても心配です。大切なものは…。

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